レズビアン官能小説長編「年の差レズビアン・ディープ・ラブ」(第30話)
待ち合わせの場所に行くと、クリーム色のカットソーにベージュのガウチョパンツに身を包んだ女性がいた。
栗色がかったストレートのロングをハーフアップにして、目が合うと確認するように目を少しきょろきょろさせた。
マッチングアプリで知り合った女性で、名前は亜希、36歳でバツイチ。一見すると物静かな印象で、並んでみて愛良の予想では身長160センチくらいかなと思った。
「愛良です。はじめまして」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
亜希は舐められ好きで、もともとは“舐めネコ”を探していた。
メッセージのやり取りで、レズビアンは初めてで女性経験がないため、愛良と会って波長が合えばそのままホテルへ直行、ホテルに入ったら休日で一日中空いているから夜まで遊びたいとのことだった。メッセージは積極的で大胆な印象だったが、ホテルへ行くことが決まってからもしどろもどろする亜希に、愛良は何度か目で確認した。亜希はその都度頷いたが、それでも戸惑いの表情を隠せない亜希が可愛いなと思った。
ホテルにはすぐに到着した。ホテルに入ると亜希から腕を組んできた。
エレベーターの中で視線を感じて顔を向けると、待ちきれない様子の亜希に軽いキスをした。亜希は腕にしがみついてきた。
部屋に入ってすぐの入口で、亜希が体をひるがえして愛良に抱きついてきた。
愛良は少し驚いたが、息を上げてしがみついてくる亜希を抱き締めた。
亜希の息づかいが乱れているのが分かった。亜希の顔を覗き込むと顔を紅潮させていた。
愛良がその頬に唇を寄せると、亜希が顔を向けて唇を寄せてきた。亜希は印象とは違って積極的な女性なのかなと愛良は思った。空気を孕んだかすかなキスをすると、亜希は少し困ったような表情を浮かべながら唇を寄せてきたが、愛良は唇を引いて息づかいを楽しんだ。
愛良はいたずらな笑みを浮かべてあえてもう一度目で確認した。亜希は待ちきれない様子で二度頷くとすぐに愛良にキスをしてきた。愛良はしがみついてくる亜希を抱き締めて壁際に追いやり、少し荒っぽくキスをした。亜希の息がどんどん上がるのが分かった。
亜希の唇は柑橘系の甘い香りがした。愛良が舌を入れるとすぐに舌を絡めてきた。ホテルに入ってずっと無言だった亜希の口から少しずつ声が洩れ始めた。
「んぐ……ああ……んぐ……」
キスをしながらベッドに辿りついて、愛良は亜希を荒っぽく押し倒してその上に覆いかぶさった。
すぐに亜希は積極的な女だと分かった。
愛良が亜希のガウチョパンツを脱がすと、亜希も愛良のジーパンのボタンを外しファスナーを下げてきた。
女同士のセックスを楽しんでいる様子だった。
愛良はかまわず亜希のカットソーも脱がして、パンツといっしょにベッドわきの椅子にのせた。亜希のベージュの艶やかなモールドカップブラジャーがあらわになった。
亜希は少し笑いながら、自分も負けずに愛良を脱がそうとしているようだった。亜希の手は愛良の黒いTシャツの中を背中にまわり、黒のブラジャーのホックを外そうとがんばっていた。
「愛良さん、すごい……ねえ、これ何カップ?」
「Fです」
亜希はちょっと目を丸くして、ふいに触りたいと言い出したため、愛良はTシャツとブラジャーをいっしょに脱いで、亜希の顔の前でぶらんとぶら下げて見せた。