レズビアン官能小説長編「年の差レズビアン・ディープ・ラブ」(第47話)
パジャマに着替えて髪を乾かし終えると、時計は24時を回っていた。愛良はついさっきまでリビングでレモンチューハイを飲んでいたが、缶の三分の一ほど飲んで途中でやめたらしく、ソファテーブルを片づけて今は寝室のベッドの上でノートパソコンを開いて寝そべっていた。リビングの照明は愛良が消してくれていた。
愛良がいない普段は、リビングで何となくテレビを観たりソファで寝そべってマッチングアプリをいじったり、音楽を聴きながらニュースをチェックしている時間だった。
「キーボード、打つの速いね。びっくり」
「仕事だから。次また半月後に仕事くれるって言うんだけど、その打合せのメールを先に送ってきたから返事を書いてるの」
時どき園花の方を向いて、話しをしながらキーボードを叩く愛良が格好よく見えた。会話が適当なのかメールが適当なのか、それともどちらもまともに受け応えしているのかと考えてちょっと可笑しかった。
愛良はベッドの上でくつろいでいる様子だったが、園花はまだ愛良と付き合い始めたという実感が湧かず、大好きな愛良がベッドで寝そべっている状況に少し戸惑っていた。
「さて、寝る準備OK」
園花が立ち上がると、愛良もちょうどメールを書き終えたようで、パソコンを閉じてバッグにしまっていた。
「園花こっち」
愛良はうつ伏せでシングルベッドのど真ん中を陣取ったまま、右側の壁際を手でぽんぽんと示して見せた。園花は寝室の明かりを消して、枕元のスポットライトをつけてから、愛良をまたいで壁際に入った。体を横向きにしないと入れないその“すき間”に園花はちょっとときめいた。愛良に身を寄せるとうつ伏せのまま顔を寄せてきて、軽いキスをしてくれた。スポットライトの明かりが逆光で差し込んでベージュのハイライトカラーがきらきらと輝いて、イケメン愛良がまた一段とイケメンに見えた。園花は思わず息を飲んだ。
園花はスマホでメールのチェックをする愛良の右腕をしがみついて身を寄せた。その腕は細かったが、長くて肌のキメまできれいだった。愛良はやっぱり美形のイケメンだった。
「愛良、大好き」
愛良の横顔を見つめながらその二の腕に唇を寄せていたら、思わずぽろっと口に出てしまった。でも愛良はそれからすぐにスマホを置いて、胸の中に引き込んでくれた。それまでうつ伏せだった愛良の胸の中は温かかった。いつもの愛良の香りにまみれながら、幸せ過ぎて思わずめいっぱい深呼吸をした。
「私も園花大好き。 ね、遊ぼっか」
愛良は悪戯な笑みを浮かべて、直後に覆いかぶさってきた。きゃしゃだと思っていた愛良の体が乗ってくると、目の前が真っ暗になってすぐに身じろぎできなくなった。
「待って、まってっ、え、いきなり!?」
愛良は、園花が着替えたばかりのパジャマのボタンを外しながら、唇を押しつけてきた。園花はその唇を必死で受け止めようとしたが、時おり押し込まれる長い舌が園花の舌の付け根にまで入ってくるせいで、口の中が一瞬で唾液まみれになった。あっという間にパジャマを脱がされて、その手でパジャマのパンツも派手に下げられた。
愛良はキスをしながら何度も名前を呼んでくれたが、園花は一度も応えられないまま、ショーツだけの姿にさせられた。愛良の唇が首筋の方へ離れていって、園花はようやく愛良の名前を呼べたが、息づかいを荒げた愛良の左手が露わになった乳房を激しく揉みしだきはじめて、すぐに呻き声になった。