パーティー(3/4)/園花

年の差レズビアン長編

レズビアン官能小説長編「年の差レズビアン・ディープ・ラブ」(第46話)

「ねえ園花、もし私がこのまま付き合ってって言ったら、付き合ってくれる?」
「え? うん、もちろん」

 たった一晩で大好きな愛良とドライブに行って、二人で3回も乾杯をして、そのうえキスまでした。園花は夢を見ているのではないかと、さっきこっそり頬っぺたをつねった。キスを思い出すと、すぐ右隣に今も愛良がいるのに物思いに耽る自分がいた。そんな矢先に、愛良の口から出た言葉に耳を疑った。
 とっさに断言しなければと思った。愛良がいいならとか、私でよければとか、そういう言葉をかき消せたのはcanチューハイのおかげで、スムーズに返事ができたのは、愛良がまさか本気ではないだろうという悪ノリ感も少しあった。即答し過ぎて軽すぎたかな、真剣みにかけていると思われたかなとも少し思った。でも、園花は本気で愛良のことが好きだったし、言葉にはノリも嘘もなく本心だった。

「ほんと? じゃ、付き合いたい」う
「うれしい。じゃあ付き合って」
「私ね、恋人できたの4年か、4年半ぶり位かも」

 自分よりひと回りも年齢が違う、しかも可愛くてきれいでイケメンな愛良が、自分と恋人同士になるという現実が園花には信じられなかった。どうして今夜はドライブに誘えたのか、どうしてこんな流れになったのか、そんなことを考えていると酔いが醒めていく気がした。

「あ、そうだ。私、熟女遊びやめるね」

 そう言うと愛良はジントニックを一口飲んでグラスをテーブルに置いてすぐ、唇を寄せてきた。愛良のキスはライムの香りがして甘かった。
 園花は笑顔で頷いた。園花も、愛良と付き合い始めるのだからもうマッチングアプリは不要になるなと思った。愛良と恋人同士になれたのはマッチングアプリのおかげでもあったから、そういう意味でアプリにも感謝した。
 園花がテーブルに頬づえをついて愛良の横顔を眺めていると、愛良がスティックサラダのセロリを一本摘まんで口に入れてくれた。園花がそれをぱくっとくわえると、愛良が笑顔で口を寄せてきて反対側をぱくっとくわえた。セロリを口に含んだままキスをして、二人でソファに転がり込んだ。

「ねえ愛良ってさ、どうしてそんなに笑顔が可愛いんだろうね」
「そう?ありがとう。園花も可愛い」

 ソファは決して広くはなかったが、愛良と二人で身を寄せて寝転がるには十分だった。
 愛良は腕枕をして抱き締めてくれた。園花は愛良に包まれながら“巨乳”に手があたってやり場に困っていると、愛良が「おっぱい気にしないで」と笑った。愛良の顔を見上げながら手を“自然な感じ”においた場所がちょうど愛良の乳房の谷間で、それを見ていた愛良はちょっと吹き出していた。
 園花にとって今夜はもう感無量だった。大好きな愛良の腕の中でただじっとしているだけで幸せが込み上げてきて、寂しさも悲観した日々も、躊躇した後ろ向きな自分もきれいさっぱり洗い流れていく気がした。

「園花もう飲んだ?」
「あ、うんうん」
「じゃあ私、片付けるね」
「いいのに。ありがとね」
「園花、シャワー浴びてきたら?まだじゃん」
「あ、そうする。じゃあ片付けは愛良にまかせた」

 園花がシャワーから上がると、もう片付けがほぼ済んでいて愛良の手際のよさに笑った。愛良はキッチンで残りの食器をまだ少し洗っていたが、ソファテーブルの上やソファ、その周りももうきれいに片付いていた。それより愛良が多分イヤホンで音楽を聴きながら食器を洗っているらしく、ノリノリで踊ってる姿がセクシーでまた可愛すぎた。
 とりあえずバスタオルを巻いて、おどかさないように近づいて視界に入ろうとしたが、冷蔵庫が邪魔をしてさり気なく視界に入ることは難しかった。

「愛良」

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