レズビアン官能小説長編「年の差レズビアン・ディープ・ラブ」(第28話)
「じゃあ、背中押して」
澪のストレッチの手伝いは、紗弥には大好きな澪とのセックスのように感じられた。
ストレッチはいつもリビングのフローリングの上でやった。
澪と背中合わせで腕を組んで交互に前かがみになるストレッチは、澪と腕を組んで歩いてるような気持ちなってストレッチを終えてもずっとそのまま組んでいたかった。
澪が腕を上げてあぐらをかいて座り、その後ろに立って紗弥が両ひじを持ってぎゅうっと斜め後ろに引き上げるストレッチは、上から澪の乳房のふくらみが見えて、しかもシャツに乳首の突起も浮き出ていているせいで、SM系のエッチなプレイをしているような気持ちになった。
澪が仰向けに寝て、足だけをぱたんと横に投げ出してその腰をぎゅっと押すストレッチは、足と反対側に首を向けて筋を伸ばすときの澪の乳房に釘付けになった。澪の気持ちよさそうな声を聞きながら、さり気なく澪の大好きなお尻も少しさわれて紗弥は幸せの吐息が洩れた。
澪が仰向けになってぴんと伸ばした足を真上に上げ、紗弥がもう一方の太ももにまたがって座って押さえながら、上げた足を体のほうへ近づけるように押すストレッチは、まるでアダルト動画で観た貝合わせをしているような気持ちになって、無意識のうちに少し腰が動いてしまった。
澪が時おり洩らす苦しそうな声や息づかいを聞いていると、つられて変な声が洩れそうになったし、苦悶の表情を浮かべながらウィンクする澪に釘付けになった。澪がもう少しこうしてとかもっと押して、上げてと言う声が上ずったり少し裏返ったりするとむらっとしたし、澪が顔を紅潮させて見つめてくるとドキっとした。
ストレッチを終えると、澪は「さんきゅう」と言ってまた可愛いウィンクをしてくれた。もうそのまま冗談交じりに押し倒して抱きつきたくなるほど可愛かった。「おいおい、どうしたどうした」ときょとんとする澪の表情が目に浮かぶし、そのまま床の上で抱き合いながらキスをしたり、互いの息づかいを確認しながら至近距離でじっと見つめ合って、澪に「好き?」と訊かれて、それにコクンと頷くと「だよね。私も紗弥のこと好き・・」という展開が待っているような気がしてため息が洩れた。
“ダメ、澪のことが好き過ぎる。”
大好きな澪の表情や体を間近で見つめながら、息づかいや声を聞いて、手のひらには太ももやお尻の感触、体には“密着する澪”を感じていると、ストレッチを終える頃には紗弥も五感をフルに使い切ってへとへとになった。紗弥のショーツは決まって濡れたが、近すぎる澪との“行為”は濡れて当然だった。
「ねえ、紗弥もこれ飲んでみる?」