官能小説(短編)/絶対に内緒。息子の友達と禁断の関係に——
二十歳になる息子の優太(ゆうた)がアダルトサイトでいわゆる熟女の動画や画像を集めていることは知っていたが、仲間内でまさか自分の画像を回し見しているとは夢にも思わなかった。
それを明かしたのは優太の友達の拓海(たくみ)で、ある日、真由美(まゆみ)がキッチンの食卓テーブルでコーヒーの飲んでくつろいでいたら拓海が
「すみません。一緒にツーショット撮らせてください」
とスマホを手に声をかけてきたため
「いいけど、ネットに載せたり変なことに使わないでね」
と言うと含み笑いを浮かべて話をはぐらかしたため、問い詰めたところそれが発覚した。
「もうみんなで見てますよ」
真由美がどんな画像を回し見しているのかと尋ねると少し表情を強張らせながら拓海が
「怒らないで下さいね……うっかり喋っちゃったけど秘密なので」
と言って見せてくれた画像に真由美は愕然とした。
拓海は怒らないでと言ったがそこには真由美が家事をする姿やテレビを観ながらくつろぐ姿、それにお尻や胸元など部分的にアップで撮った隠し撮りであろう画像が何枚も混じっていて言葉を失った。
真由美は優太を叱るため息子たちがいる二階の部屋へ向かおうとしたが、拓海がそれを激しく止めた。
「きっかけは僕なんです。僕が撮って回し見したのが始まりで、優太君はそれを止めてる方なので違うんです。僕が悪いんです……、すみません」
拓海はすぐに白状して謝ったが真由美の怒りは収まらず、
「こんなことされたら誰だって嫌でしょう? どうしてこんなことしたの?」
と問いかけると
「おばさん、めっちゃきれいでタイプだったんで……」
と洩らした。
その日は結局、直後に優太の拓海を呼ぶ声が聞こえたため
「また続き、今度話します。電話します」
と言い残して拓海は二階へ戻って行った。
息子の同級生にきれいだタイプだと言われることに悪い気はしないが、だからといって隠し撮りをしたり回し見していいわけではない。
真由美はどう対処すべきか考えを巡らせた。
四日経って拓海から
「今からお邪魔してもいいですか? この前のお話の続きを……」
と電話がかかってきて、真由美が了承するとロードバイクという自転車に乗って家にやって来た。
「お忙しいところすみません」
拓海は深々とお辞儀をすると玄関口で話を切り出そうとしたたため、
「入って。優太は学校で今一人だから中で話しましょう」
と上がるように促した。